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子どもが息をひきとったその瞬間から、親の心情は人が変わるくらいの変容をみせます。これは経験のない人にはわからないことです。
茫然自失、こんなことがあっていいのか、これはすべて夢ではないのだろうか。その現実をつかむことさえ出来ません。
しかも、子どもが亡くなった悲しみだけではありません。周りの不当な言葉、行動にも傷つけられ、近所に買い物に行くのさえ躊躇する人は少なくありません。
また、自分自身を責めてしまいます。大阪の小学校で起きた殺傷事件で、数日後、親達が子どもが殺された教室へ来て「ごめんねー、ごめんねー...。」と、亡くなった子どもに謝りながら泣いていました。その親達も自分を責めているのですね。私達、子どもを亡くした親は、その気持ちが痛い程よくわかります。この自分を責めてしまうことの大変さ、それが如何につらいか。しかし、子どもを亡くしたことのない人達には理解できないことでしょう。
葬儀に疑問をもっている人もいます。今の葬儀の方法とは、長寿をまっとうした人のためのもの、かわいい子どもやその親達のためを思う葬儀と違うのではないか、と言う人はたくさんいます。
本当は葬儀、納骨などは、親の思うようにするのが一番です。ここでも子どもを亡くした親の気持ちのわからない人達が、親を傷つけることが多いようです。
様々な打撃、衝撃の中で、私達は生きていかねばなりません。頭の中は大変な状態でも、日々の生活を営んでいく他ありません。それはとても苦しいことです。
今の時代、昔と違い子どもを亡くした人はあまりいません。きっと昔は、すぐに近隣同士で慰め合い、助け合って生きていったのではないでしょうか。それは、とても大切なことだと思います。自分一人の力で生きていくにはあまりにも過酷すぎます。
同じ経験をもつ者同士集まり、胸の内を語り、ある時は非情とも思える世の中をどう生きていくか、共にこれからの人生を試行錯誤しながらも歩んでいけたら、きっと一人よりも心強い人生となるのではないでしょうか。
大空の会は、子どもを亡くした家族が集まり、日頃の思いを吐露し、そして、生きていく何かをつかめるようお互い支え合い、励まし合っていく会です。
是非、皆様で大空の会を意義深い会にしていきましょう。